真夏の直射日光に置きっぱなしで葉が落ちたミニバラの失敗談|ポールセンローズ『ジジ』が急に弱った話
七月下旬、関東の内陸で最高気温が三十五度を超える日が続いていた。鉢植えのミニバラを、ほかの鉢と同じように南向きのベランダに並べ、一日中カンカン照りの場所に置いたままにしていた。朝は空気がむっとして、鉢の表面を触ると熱がこもっているのが指先に伝わる。ほかのミニバラは花色が飛びつつも咲いていたから、「この子も平気だろう」と思っていた。水やりは朝だけ。夕方は仕事で間に合わない日もあった。数日後、ポールセンローズの『ジジ』だけ、下葉からぽろぽろ落ち始め、触ると乾いた音がするほど葉が薄くなっていた。
そのとき頭の中でぐるぐるしていた独り言は、「ミニバラは丈夫なんじゃなかったっけ」「他が平気なんだから大丈夫だよな」という、根拠のない安心感だった。慌てて北側の庭に移動させたけど、鉢を持ち上げると軽くて嫌な予感がした。もう枯れるかもしれない、でも動かすのが遅かったのかもしれない、そんな気持ちが交互に浮かんだ。
葉が落ちていくのを見るのは正直つらかった。朝ベランダに出るたび、昨日より葉が少ない。指で拾うとカサカサで、緑の匂いがしない。水をやっても反応が鈍く、花も開かない。ほかの鉢は元気なのに、この一鉢だけがダメになっていく感じがして、置き場所を間違えた自分を何度も責めた。
振り返ると、ミニバラ=暑さに強い、という思い込みが強すぎた。品種差を考えず、同じ環境に一括りにしていた。当時は葉の色の変化や、鉢土の温度に気づいていなかったし、夕方の西日がどれだけ強いかも甘く見ていた。忙しさを理由に、様子を見る時間を削っていたのも大きい。
今なら、真夏に全部同じ扱いをしない、という考え方を最初に持つと思う。葉が落ち始めた時点で、置き場所を変える判断をしていれば違ったかもしれない。元気な鉢があるから安心するのではなく、弱っているサインだけを見るべきだった。あのときは、それができなかっただけだ。
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