強健なはずの空芯菜がハダニだらけ…無農薬で全滅寸前になった夏の記憶
空芯菜は強い、と何度も聞いていた。それなのに、葉が黄色くなり、裏を見ると赤い点のようなハダニがびっしり。真夏の乾いた風と強い日差しの中で、プランターの土はすぐ乾き、葉はパリパリした手触りになっていた。水をやっても追いつかず、不安だけが募っていった。
当時の状況は、乾燥と油断が重なっていた。東南アジアでは水辺で育つと知りつつも、普通の夏野菜と同じ管理で済ませていた。忙しさを理由に、葉裏をじっくり確認することもなく、「そのうち回復するだろう」と放置してしまった。
なぜ失敗に気づけなかったのかというと、「無農薬でも最強」という言葉を信じ切っていたからだ。虫がつかない前提で考えていたので、異変に気づいても深刻に受け止めなかった。結果、気づいたときには食べる気が失せるほどの状態になっていた。
後から思えば、水をしっかりかけて湿度を保つだけでも違ったかもしれない。実際、ホースで何度も水を当てて落ち着いた株もあった。あの時もう少し丁寧に向き合っていれば、全滅感は味わわずに済んだと思う。
葉を捨てるときの虚しさと、指先に残るざらついた感触は今でも覚えている。強い野菜だと油断した自分への後悔が、夏の暑さと一緒に残った。