青バラ『ウンディーネ』を新苗で買って後悔した話 蕾がピンクで癌腫疑惑に悩み続けた一年
正直に言うと、最後まで気持ちは晴れなかった。ウンディーネを買ったのは春、新苗が並び始めた頃だった。写真ではたしかに青みがあって、藤色寄りだけど「これなら許せる」と思った。けれど秋、蕾が上がってきたとき、明らかにピンク寄りで、「あれ…?」と胸がざわついた。花を前にしても喜びより不安が先に出るなんて、想像してなかった。
購入したのは関東の平野部、春は暖かく、夏は蒸し暑い地域。6号鉢で、風通しは確保していたつもりだった。梅雨前までは順調で、シュートも勢いがあり、葉もつやつやしていた。ところが夏を越えて秋口、蕾がついた頃に色味の違和感と同時に、接ぎ木部分のふくらみが気になり始めた。「これ、癌腫じゃない?」と指で触ったときの、硬くていびつな感触が忘れられない。
その時の気持ちはかなり重かった。「買わなきゃよかった」「でも花はきれい」「でも病気だったら?」と頭の中で同じ言葉がぐるぐる回っていた。ネットを見れば見るほど、癌腫報告が多くて、安心材料が一つも見つからない。花が開いても素直に眺められず、「この株、どこまで持つんだろう」と先のことばかり考えてしまった。
今思えば、出たばかりの品種という点を軽く見ていたのが大きい。当時は「販売されてるなら大丈夫」と思い込んでいた。新苗は特に、環境変化と株の素性がはっきりしない状態が重なりやすい。癌腫が出るか出ないかは運の要素もあるけれど、そのリスクを覚悟せずに買ったのは完全に自分の判断ミスだった。
もしあの時に戻れるなら、少なくとも大苗は避けて、新苗でも一年様子を見る覚悟を決めてから迎えたと思う。色味についても「秋は青くなるはず」と勝手に期待せず、藤色になる可能性を前提に考えるべきだった。ウンディーネ自体は美しい。ただ、気持ちに余裕がない状態で育てるバラじゃなかった、それだけははっきり言える。
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