男爵を30株植えたのに小粒だらけだった…無施肥で育てた春ジャガイモが思ったより太らなかった体験談
3月3日に男爵の種イモを植えた。場所は関東の市民農園で、春先はそこまで冷え込まず、霜も強くは当たらなかったと思う。マルチもせず、消毒もせず、元肥も入れなかった。じゃがいもは丈夫だし、多少放っておいても育つという話を信じていた。梅雨前の天気も比較的安定していて、葉は青々と茂っていたから、内心では結構いけてるんじゃないかと期待していた。6月中旬、98日ほど経ってから掘ってみたら、30株で小ぶりな芋が70個ほど。あとはビー玉みたいなサイズばかりで、手のひらサイズはほとんどなかった。土を掘る手が途中から重くなってきて、だんだん無言になった。
そのとき、頭の中では「じゃがいもってこんなもんだっけ?」と何度も自分に問いかけていた。失敗だとは思いたくなくて、品種のせいかもしれない、時期が早かったのかもしれない、と理由を探していた。でも掘り終わったコンテナを見た瞬間、これは思ってた収穫じゃないな、という独り言が出た。肥料をあげなかったことが一番大きかったのかもしれない、たぶんそうだ。
正直、悔しさと情けなさが混じっていた。周りの区画では大きな芋がゴロゴロ出ているのに、自分のところだけ小さい。掘りながら、もう少し世話してやればよかったかな、とか、無施肥の実験なんて欲を出さなければよかったかな、と後悔が浮かんできた。じゃがいもは手間がかからない作物だと思い込んでいた自分の浅さも、土の中から一緒に掘り起こされた気がした。
当時は、葉が元気なら芋も太っているはずだと単純に考えていた。肥料がなくても光合成していれば大丈夫だろう、という思い込みもあった。掲示板で見かける「無肥料でも育つ」という言葉だけを都合よく信じて、収量の話までは深く考えていなかった。男爵という品種の特性や、土質との相性もちゃんと意識していなかった。
今振り返ると、無施肥でも収穫はできるけれど、「大きくしたい」なら別の考え方が必要だったんだと思う。元肥をどうするか、芽かきをどうするか、株間をどう取るか。全部後回しにしていた。掘ってから考えるんじゃ遅いんだな、とそのときはじめて実感した。
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