大玉白鳳なのに全然大玉にならない…自家受粉で満足していた5年目の勘違い体験談
正直に言うと、ずっと「まあこんなもんだよな」と自分に言い聞かせていた。大玉白鳳という名前に期待して植えた桃の木は、毎年ちゃんと実をつける。でも、どれだけ見てもスーパーで並んでいる清水白桃みたいな迫力はない。「大玉って言っても家庭果樹だし、こんなサイズで十分だよな…」と半分諦めていた。今思えば、それが一番の逃げだったと思う。
植えたのは関東の住宅地、庭植えで5年目。7月中旬から下旬にかけて収穫期を迎える。梅雨明け直後の蒸し暑さの中、袋を外して触った果実は、ほんのり甘い香りはするものの、手のひらに余るほどの大きさにはならなかった。摘果もそれなりにやったし、肥料も切らしていない。それでも「大玉」とは言いにくいサイズ感だった。
そのとき感じていたのは、がっかりとした気持ちと、どこか腑に落ちない違和感だった。「樹が若いから?」「今年は天気が悪かったから?」と理由を探しては、自分を納得させようとしていた。でも内心では「もしかして何か根本的に間違ってる?」という不安がずっとくすぶっていた。「このまま何年待てば大玉になるんだよ…」と独り言が漏れたのを覚えている。
振り返ると、自家受粉で結実するという言葉を都合よく解釈していたのが原因だった。他家受粉しなくても実はつく。だから問題ないと思い込んでいた。でも“実がつく”と“満足できる大きさになる”は別物だった。当時は受粉の影響なんて考えもしなかったし、白鳳系同士の組み合わせや花粉量なんて意識すらしていなかった。
今なら、最初から受粉樹の存在を前提に考えるべきだったと思う。あかつきなど花粉の多い品種を近くに植える選択肢もあったし、少なくとも「自家受粉だけで理想サイズになる」と思い込むべきじゃなかった。あの頃の自分は、情報を知ろうとせず「まあいいか」で済ませていた。それが一番の失敗だった。
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