チューリップを暖かい秋に植えてしまった失敗談|東京で11月20℃超えでも植えたら不安が消えなかった話
今年の秋は本当に暖かくて、11月下旬なのに天気予報では20℃を超える日が続いていた。@東京。チューリップの球根はもう買ってあって、棚に置いたまま毎日眺めては「まだ早いかな」「でももう植えないと売り場から消えるかも」と迷っていた。土を触るとひんやりしているような、でも昼間は手袋なしでも平気な温度。結局、来週から冷えるという予報を信じて、少し早いと思いながらも植え付けた。鉢底石を敷いて、土を入れて、球根を並べる作業自体は楽しかったけれど、土を被せたあとに残ったのは妙な不安だった。
植え終わってから毎日天気予報を何度も見返した。翌週、また一瞬暖かくなるという表示を見て、胸の奥がざわっとした。「芽、動いちゃうんじゃないか」「このまま冬が来なかったらどうしよう」と、結論でも答えでもない独り言が頭の中をぐるぐる回る。もう植えたのだから何もできないのに、気温の数字ばかり追いかけていた。
一番つらかったのは、朝ベランダに出たときの違和感だった。土の表面は乾き気味で、冬らしい張り詰めた空気がない。失敗したかもしれない、早まったかもしれない、そんな後悔がじわじわ広がった。球根は見えないのに、うまく眠れていない姿を勝手に想像してしまって、余計に落ち着かなかった。
なぜこういう失敗をしやすかったのか振り返ると、「植え時」という言葉をカレンダー感覚で捉えていたのが大きかったと思う。例年ならこの時期、という思い込みがあって、その年特有の気温の異常さをちゃんと受け止められていなかった。売り場から球根がなくなる焦りも判断を鈍らせていた。
あとから考えると、植える・植えないの二択しか考えていなかったのもよくなかった。冷暗所で保管して様子を見る、鉢を分けて一部だけ植える、そういう逃げ道を用意していなかった。次に同じ状況になったら、気温の数字と自分の焦りを切り離して考えたいと思っている。
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