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米ぬかボカシを追肥したら葉が黄色くなった|発酵済みのはずなのに窒素飢餓を起こした失敗談

2026-02-03

正直に言うと、ボカシ肥料は万能だと思っていた。米ぬかを中心に仕込んで、しっとりして、匂いも「トロピカルでナッティな甘い香り」だったし、「これは成功だ」と思い込んでいた。追肥として使えば、じわっと効いて元気になるはず。そう信じて疑わなかった。

使ったのは初夏、6月の終わり頃だった。前日まで雨が続いて、朝は少し蒸し暑く、土に触るとひんやり湿っていた。自作のボカシを株元に軽くすき込んで、水もたっぷりやった。数日後、葉の色が薄くなってきた。「あれ?」と思ったが、暑さのせいだと自分に言い聞かせた。でも一週間もしないうちに、明らかに黄色くなっていった。「追肥したのに、なんで弱ってるんだ…」と焦りが出てきた。

その時の気持ちはかなりつらかった。良かれと思ってやったことが逆効果になるのは、地味に心を削る。「発酵もしてるし、3年寝かせたやつだし、大丈夫なはずだろ…」と何度も独り言を言った。土の匂いを嗅いでも、嫌な腐敗臭はしない。それなのに葉だけが元気を失っていくのが不安で、「これ全部ダメにしたらどうしよう」と夜も落ち着かなかった。

今振り返ると、発酵している=安全、という思い込みが強すぎた。米ぬか主体のボカシはC/N比が高くなりやすく、窒素が少なめになる。発酵済みでも、微生物が土中で窒素を奪ってしまえば、植物側は飢餓状態になる。当時はそこまで考えが及ばなかった。「香りがいい=完璧」という雑な判断だった。

見直すべきだったのは、施肥のタイミングと量、そして即効性を期待しすぎた点だ。有機肥料はすぐ効くものじゃないのに、化成肥料みたいな感覚で使っていたのが失敗だったと思う。「なんで効かないんだ」と焦って重ねて施さなくて、本当に良かった。今なら、まず植物の反応を待つし、必要なら別の方法を考える。あの黄色い葉を見た時の不安は、今でもはっきり覚えている。



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