ダイソーの根なしサンセベリアを切ったら萎れて変色…増やそうとして全滅させた失敗体験
増やせると思っていた。正確に言えば、簡単に増やせると信じていた。ダイソーで買った根のないサンセベリアを育て、根が出てきたタイミングで切り分ければ増えるはずだと。結果から言うと、その考えは甘かった。切った途端、葉は萎れ、色は変わり、静かに終わった。
時期は去年の暖かい季節。室内管理で、明るい窓際に置いていた。ダイソーで買ったサンセベリアは最初から根がなく、水差しで管理していた。しばらくすると白い根が伸びてきて、『よし、成功』と嬉しくなった。その勢いで、株を増やしたくなり、清潔にしたカッターで葉をカットした。切り口も乾かさず、そのまま用土に挿した。
数日後、違和感に気づいた。葉がピンと立たない。触ると力がなく、色もくすんでいく。『気のせいだ』と言い聞かせたが、変色は止まらなかった。切った部分から腐るように茶色が広がり、最終的には全体がしおれてしまった。鉢を前にして、『やっちゃった…』と声が出た。
そのときの気持ちは、悔しさと恥ずかしさが混ざったものだった。簡単に増やせるという思い込み。ネットで見た断片的な情報を都合よく解釈した自分。『去年も同じことして失敗したのに、またやったな』と自嘲したのを覚えている。
対処らしい対処はできなかった。切り口が腐り始めた時点で、できることはほとんどなかった。水を控え、風通しを良くしたが回復はせず、静かに枯れていった。残ったのは、失敗した鉢と虚無感だけだった。
なぜ失敗しやすかったのか。根が出た=体力がある、と勘違いしていたのが原因だと思う。根が出始めたばかりの株は、まだ不安定で、切断に耐える余力がなかった。切る行為そのものが大きな負担だという当たり前のことを、当時は軽く見ていた。
今なら分かる。増やすより、まず育てることだった。株が充実し、子株が自然に出るまで待つべきだった。あのときの自分には、『急ぐな、植物のペースを信じろ』と静かに言ってやりたい。
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