キュウリの苗に水をやっても葉がしおれる…掘り返したら根がボコボコだったネコブ線虫被害の失敗体験
あのときの衝撃は忘れられない。水をやってもやっても、夕方になると葉がぐったり垂れていた。真夏の午後、じりじりと焼けるベランダで「なんでだよ…」と呟いたのを覚えている。思い切って苗を引き抜いたら、根がスポッと抜けて、細い根はほとんどなく、太い根はコブだらけ。ああ、やられたんだ、と思った。
7月下旬、関東の蒸し暑い日だった。深めのプランターに市販の培養土を使い、4月末に植えた夏キュウリ。梅雨明けから急に葉がしおれ始め、水不足だと思い毎朝夕と水やりをしていた。土の表面は乾きやすく、上はカラカラなのに、下の方は湿ったまま。ある日、異様なほど株元が不安定になり、軽く揺らしただけでぐらりと動いた。嫌な予感がして掘ったら、根がボコボコだった。
「ちゃんと水も肥料もやってるのに、どうして?」と悔しくてたまらなかった。葉はよく茂り、花も咲いていたから安心していた。表面しか見ていなかった自分に腹が立つ。根を触るとぬめりとした感触で、土は生ぬるく、むわっとした匂いが立ち上った。ああ、根が呼吸できていなかったんだと、そのとき初めて気づいた。
その後、被害株は泣く泣く撤去。残土も処分し、次作は別のプランターと新しい土でやり直した。ネギを株元に挿してみたり、太陽熱消毒を試したり、自分なりにできることはやった。完全に不安は消えないけれど、翌年は同じ症状は出なかった。あのコブだらけの根を思い出すと、今でもぞっとする。
今振り返ると、毎日水をやっていることが安心材料になっていた。表面が乾けば「水不足だ」と短絡的に考え、根の状態を想像していなかった。暑さでしおれる=水、と決めつけていたのだ。ネコブ線虫なんて自分には関係ないと思っていた。無知だった。
土の排水や深さ、連作の有無、そういう基本を軽く見ていた。葉の元気さに騙されず、株元を触ってみる、軽く揺らしてみる、そんな小さな違和感を見逃さないことが大事だったんだと思う。あの夏の失敗は、根を見ない栽培は危ういという教訓になった。苦いけれど、必要な経験だった。
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