耐病性を気にしすぎて欲しいバラを諦めた 苗選びで後悔した話
2026-01-14
「弱そうだな」という一言で、欲しいバラを棚に戻した。ラベルの写真はとても好みだったのに、耐病性の文字が頭から離れなかった。
その日は秋口で、店内には乾いた土の匂いがしていた。指で葉をそっと触ると、少しひんやりしていて、状態も悪くなさそうだった。それでも「育てきれなかったらどうしよう」と考え始めたら、手が止まった。
過去に黒星病でボロボロにしてしまった経験があって、それが尾を引いていた。あの時の葉が落ちていく音や、雨の後の重たい空気を思い出してしまった。
結局、無難だと言われている別の品種を選んだ。家に帰って植え付けながらも、頭の片隅には諦めたバラの色が残っていた。土を混ぜる音を聞きながら、「これで良かったのかな」と何度も思った。
後から写真を見返すと、やっぱりあのバラが好きだったと素直に思う。耐病性を理由にしたけれど、本当は自分の自信のなさが原因だった。
失敗を恐れる気持ちは悪くないけれど、恐れすぎると何も選べなくなる。そう気づいたのは、諦めた花が他人の庭で咲いているのを見た時だった。あの時の判断は、今も少しだけ胸に引っかかっている。
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