藤の取り木で葉が全部落ちて不安になった体験談
2026-01-18
初夏の頃、藤の取り木に挑戦した。枝元を剝皮し、湿らせたミズゴケと土で包んで固定した。しばらくは青々とした葉が元気に揺れていて、これなら根も出ているはずだと思っていた。ところが、7月の終わりから急に葉がポロポロ落ち始め、あっという間に全部なくなってしまった。外は連日30度超えで、蒸し暑い空気がまとわりつき、枝に触ると熱を帯びていた。取り木部分の用土も、思ったより乾いていた。
葉が全部落ちたのを見たとき、胸がざわざわして、涙が出そうになった。せっかくここまで育ててきたのに、もうダメなのかもしれないと不安になった。根と花芽らしきものは残っているのに、葉がない状態で本当に生きているのか、見分けがつかなかった。毎日鉢を見ながら、どうしてあの時もっと水をあげなかったのかと後悔ばかりしていた。
後から思えば、取り木中は見た目の変化が少なくても、内部ではかなり負担がかかっていたのだと思う。葉が落ちるのは必ずしも枯死ではなく、ストレス反応の一つだったのかもしれない。私はその仕組みを知らず、ただ「葉がある=元気」と短絡的に考えていた。
あの時は、取り木部分の湿度管理をもっと徹底するべきだった。特に夏場は、乾燥と高温が同時に襲ってくるから、少しの水切れでも影響が大きい。さらに、日陰に移動する判断や、遮光の工夫も必要だったと感じている。
幸い、その後しばらくして新芽が出てきた。生命力の強さに助けられたのだと思う。でも、あの時のヒヤヒヤした気持ちは、次に同じ作業をするときの戒めになっている。藤は丈夫だけれど、管理を間違えれば簡単に危ない状態になる。そう実感した夏だった。
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