ニンニクをプランターに植えたら全滅した話 6月に溶けた原因が分からず不安だけが残った体験談
昨年の秋、にんにく栽培は初めてだった。畑はなく、ベランダでプランター栽培を選んだ。時期は10月下旬、最高気温も20度前後まで下がってきて「ちょうどいいはず」と思い、スーパーで買ったにんにくをバラして植えた。株間は適当、深さも「球根が隠れればいいだろう」と感覚任せだった。冬の間は特に問題なく、春先には青々とした葉が伸びてきて、見た目は順調そのものだった。ところが5月後半から急に様子が変わった。葉がだらりと垂れ、触るとぬめっとした感触があり、梅雨入り前なのにプランターの土はいつも湿っていた。そして6月、気づいたときには株元が溶けるように崩れ、全滅していた。
あまりにあっけなくて、しばらく鉢の前で立ち尽くした。葉が枯れる過程をじっくり見る暇もなく、一気に崩れた感じだった。「水のやりすぎだったのか」「病気だったのか」「そもそもプランターが悪かったのか」と、原因が浮かばないまま、ただショックだけが残った。せっかく芽が出て、冬も越して、あとは太るだけだと思っていたから、余計に落ち込んだ。土から漂う少し酸っぱい匂いが、失敗を突きつけてくるようで嫌だった。
今振り返ると、プランターという環境を甘く見ていたと思う。水はけ、梅雨前後の湿度、根の張るスペース。畑なら多少の雨でも逃げ場があるが、プランターは逃げ場がない。特に春以降、気温が上がってからも同じ感覚で水を与えていた。葉が元気そうに見えると、つい安心してしまっていた。当時は「にんにくは丈夫」という言葉だけを信じて、環境ごとの差を考えられていなかった。
もしやり直すなら、地植えにするか、せめて水はけを最優先に考える。プランターなら梅雨前の管理をもっと神経質に見ていたはずだ。今思えば、葉が少し垂れ始めた段階で一度掘り上げて確認する勇気も必要だった。溶けるまで放置したのは、自分の過信だった。
にんにくは強い。でも、置かれた環境次第で一気に崩れる。その当たり前のことを、身をもって知った。今でも6月の湿った空気を思い出すと、あのプランターの感触が蘇る。
ニンニクの記事をまとめて見る