パンジーが突然しおれて根元から取れた…冬前に起きた株の突然死で頭が真っ白になった話
12月中旬、関東の平野部で最低気温が一桁の日が続いていた頃だった。昼間は日差しがあっても風が冷たく、鉢を触ると土がひんやりしている。花芽もたくさん上がっていて、毎朝少しずつ色づいていくのを見るのが楽しみだったパンジーが、ある朝だけ明らかに様子がおかしかった。葉がだらんと下を向き、触ると力がなく、夕方には完全にしおれていた。慌てて引き抜いたら、根元がぽろっと取れてしまって、あっけなさに声が出なかった。
その瞬間、頭の中は「何かやらかした?」でいっぱいだった。水のやりすぎか、寒さか、深植えしたせいか。結局、その株は分割して挿し芽にして様子を見ることにしたけど、正直うまくいく自信はなかった。ただ、他の同時期に植えた株は元気で、花も問題なく咲いている。それが余計に不安を煽った。あの一株だけ、なぜだったんだろう、と。
一番つらかったのは、その株が今季いちばん気に入っていた強フリル系だったことだ。ドラキュラみたいだね、と言われるくらい個性的で、買ったときの高揚感をまだ覚えている。毎朝見るたびに嬉しくて、寒い中でも水やりが苦じゃなかった。その株が突然消えた喪失感は想像以上で、しばらく鉢の前に立ち尽くしてしまった。長年育ててきたのに、こんな終わり方は初めてだった。
今思うと、冬前の微妙な時期に、土の乾き具合や根の状態をちゃんと見ていなかったのかもしれない。寒いからと水やりを控えめにした日もあれば、風で乾いた気がして多めにやった日もあった。徒長気味だったので下葉を取って深植えしたのも、判断に迷いながらだった。その迷いの積み重ねが、株にとっては負担だった可能性はある。
振り返ると、あの頃は「他は元気だから大丈夫」と自分に言い聞かせていた気がする。お気に入りほど、弱っているサインを見ないふりしてしまう。寒さ、水、植え方、そのどれか一つではなく、全部が少しずつズレていたのかもしれない。次に同じ状況になったら、迷った時点で一度立ち止まって、株そのものを触って確かめたいと思った。
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