桃の種を植えて2年芽が出なかった話|実生に期待しすぎた静かな失敗
2026-01-26
食べた桃の種を植えたのは2年前の夏だった。冷蔵庫で少し乾かしてから土に埋め、発芽を待った。翌春も、その次の春も、土は静かなままだった。地域は中部、冬の寒さもそれなりにある。水やりは忘れず、鉢もそのまま管理していたが、2年経っても芽は出なかった。
時間が経つにつれて、期待は不安に変わった。もしかして腐っているのでは、という疑念が頭を離れない。でも掘り返す勇気もなく、そのまま季節だけが過ぎていった。苗木を買えばよかったのでは、と何度も思ったが、ここまで来たら意地のようなものもあった。
今考えると、実生に対する理解が浅かった。芽が出るまで時間がかかることもあるし、出たとしても実がつくとは限らない。当時は「桃=簡単に芽が出る」という思い込みがあった。ネットで見た成功例だけを信じて、自分の環境との違いを考えていなかった。
後悔しているのは、最初から目的をはっきりさせなかったことだ。育てる過程を楽しむのか、実を収穫したいのか。その曖昧さが、判断を遅らせた。
静かな鉢を前に、桃は種からでも育つけれど、覚悟がないと続かないな、と独り言のように思った。
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