園芸の失敗談データベース
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清水白桃を地植え3年目、袋かけ後に実が全滅した話 梅雨入り直前の判断ミスで起きた失敗体験

2026-01-26

関西の平野部で、清水白桃を地植えして3年目の初夏だった。前年は5個だけだけど、ちゃんと食べられる実が採れて、今年はいけるかもしれないと内心かなり期待していた。春先の花付きも良く、気温も安定していて、実は一気にピンポン玉より少し大きいくらいまで育った。そこで最終摘果をして袋をかけた。消毒も梅雨前に一度やって、これで大丈夫だと思った直後に、梅雨入り。湿った空気、じっとりした土の匂い、朝露がなかなか乾かない葉。嫌な予感はあったが、袋を信じるしかなかった。

数週間後、梅雨が明けて袋を外してみた瞬間、頭が真っ白になった。袋の中は空っぽ、もしくは黒く変色した実が落ちているだけだった。全部だ。数えていたわけじゃないけど、山ほど付いていたはずの実が、見事に消えていた。あぁ、終わったんだな、とその場で立ち尽くした。結果というより、独り言みたいに、なんでこうなるんだろうな、と声が出た。去年は少し遅めでも大丈夫だったのに、同じやり方が通用しなかった。

正直かなり落ち込んだ。袋を外すたびに、黒ずんだ実を見るのがつらくて、途中から確認するのをやめた。袋の中で落果していたときの、あの甘酸っぱい匂いと腐ったような匂いが混ざった感じが忘れられない。自分で摘果して、自分で袋をかけて、自分で全滅させたような気がして、後悔しかなかった。せっかくここまで育てたのに、梅雨前後の判断ひとつで全部失うなんて思っていなかった。

今振り返ると、袋かけのタイミングを「大きくなってからでいい」と思い込んでいたのが大きかった気がする。消毒も最低限で、病気のことをどこか他人事にしていた。去年少し採れた経験が、変な自信になっていたんだと思う。袋をかければ守られる、梅雨は毎年来るから大丈夫、そんな曖昧な感覚でやっていた。当時は、それが危ない考えだとは気づけなかった。

後から思えば、袋かけ前の管理や、梅雨をまたぐ前提での考え方を見直すべきだった。袋は万能じゃないし、実が大きくなってからの作業はリスクも大きい。結果論だけど、少なくとも「去年と同じだから大丈夫」という判断は捨てるべきだった。桃は毎年条件が違う。その当たり前のことを、痛いほど思い知らされた年だった。



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