園芸の失敗談データベース
短くまとめた読みやすい体験談・失敗談

花桃だと知らずに10年育てた…実が腐れて落ち続けた桃が食用じゃなかった話

2026-01-27

10年育てても、一度もまともに収穫できなかった。「今年こそは…」と毎年思っては、5〜7cmで実が腐れて落ちる。そのたびに枝元にベタつく樹液。触ると甘ったるい匂いがして、指先が嫌に残った。袋掛けも薬も試した。でも結果は同じだった。「自分の管理が悪いんだ」と、ずっと思っていた。

場所は庭の一角。購入したのは10年以上前、品種不明の桃。春になると花はそれなりに咲く。でも実は大きくならず、色づく前に落ちる。夏前の湿った空気の中で、腐った実の匂いを嗅ぐたび、気持ちが沈んだ。近くの大玉白鳳は多少傷んでも収穫できるのに、なぜかこの木だけ駄目だった。

正直、何度も落胆した。「なんで俺だけ…」「もう切ろうかな」そんな言葉が頭をよぎったこともある。でも愛着もあって、切れなかった。自分のやり方が間違っているだけだと信じたかった。

後から知ったのは、その木が花桃の可能性が高いということだった。最初にそれを聞いたとき、拍子抜けと同時に、どっと力が抜けた。「ああ…そういうことか」と。今までの苦労が一気に別の意味に変わった瞬間だった。

今思えば、品種確認を後回しにしたことが一番のミスだった。でも、当時は「桃=食べられる」という思い込みが強かった。あの10年は無駄じゃなかったと思いたいけど、知らなかったことで遠回りしたのは確かだ。



桃の記事をまとめて見る