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バラ大苗を6月に鉢増ししたら癌腫が出てきた話|ガブリエル購入後に気づいた見落とし

2026-01-29

6月の蒸し暑い午後、鉢増しのためにガブリエルの大苗をひっくり返した。購入してから春は勢いよく芽吹いて、葉もつやつやで、正直かなり安心していた。根鉢を少し崩した瞬間、白っぽくていびつなコブが株元に見えた。最初は土の塊かと思ったけど、指で触ると固くて、嫌な予感が一気に広がった。鉢の中は湿った土の匂いで、手袋の中がじっとり汗ばむ感じがして、頭の中だけが妙に冷えた。

そのとき頭に浮かんだのは「やっぱりか」という独り言だった。成長は良かったし、葉も綺麗だった。でも、どこかで聞いた“発症初期はむしろ元気”という話が急に現実味を帯びた。今さら返品もできない時期で、掘り返して初めて見つかるのが一番厄介だな、とぼんやり考えていた。

見つけた瞬間は、悔しさと不安がごちゃ混ぜになった。楽しみにしていた品種だし、値段も安くはなかった。触った手に残る土の感触がやけに生々しくて、「自分は何を見逃してきたんだろう」と何度も思った。届いたときにもっと疑っていれば、植え付け前に確認していれば、と後悔ばかりが浮かぶ。

振り返ると、発症しやすい理由は揃っていた気がする。大苗は掘り上げ時に機械で根を傷つけられるし、畑自体が完全にクリーンとは限らない。見た目が良いと安心してしまい、株元や根のチェックを怠った。忙しい時期ほど、そういう確認を後回しにしがちだった。

今思えば、購入後すぐに根の状態を見る勇気が必要だったのかもしれない。植え付け前や鉢増し前に一度しっかり観察するだけでも、心構えは違ったはずだ。完璧な対処はなくても、「いつ出てもおかしくない」と思って育てる姿勢が、自分には足りなかったと思っている。



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