ダリアの球根を買ったのに芽が出ない…プロが切り分けたはずでも芽無しだったと気づいたときの失敗談
春先、ホームセンターでダリアの球根をまとめ買いした。袋越しに見るとそれなりに太っていて、売り場の写真も立派だったから疑いもしなかった。植え付けたのは3月中旬、関東南部で、日中は15℃前後まで上がる日が増えてきた頃。赤玉と腐葉土を混ぜた土に浅めに置き、水も控えめにしたつもりだった。なのに数週間経っても、何も起きない。周りの草花は動き出しているのに、鉢の中だけが静まり返っていて、指で土を触るとひんやり冷たい感触だけが返ってきた。
もしかして寒すぎたのか、植え付けが遅かったのかと悩みながら、結局我慢できずに掘り返した。そこで初めて、球根のどこにも芽らしき膨らみがないことに気づいた。切り口は乾いているのに、芽点が見当たらない。ああ、これが「ハズレ」なのかと、鉢を持ったまましばらく固まってしまった。袋の説明を読み返しても、そんなことは一言も書いてないのに、という独り言だけが頭に残った。
正直、かなりがっかりした。植え付け前に期待していた分、余計につらかった。水やりのたびに「今日は動いたかな」と覗いていた自分が、なんだか間抜けに思えてきた。芽が出ない理由を環境のせいにしていたけれど、そもそもスタート地点に立っていなかったのだと思うと、虚しさが残った。安い買い物ではなかったし、10袋も買わないと当たりが引けないのかと、疑心暗鬼にもなった。
今振り返ると、売り場で袋越しに形だけ見て判断したのが一番の落とし穴だった。当時は「プロが切っているから大丈夫」と勝手に思い込んでいた。でも実際には、切り分けの時点で芽点が入っていない球根も混ざることがある。その事実を知らなかったし、知ろうともしなかった。芽が確認できる肥えた球根を選ぶ、という当たり前のことに気づけなかったのは、完全に経験不足だったと思う。
もしあのときに戻れるなら、袋の上からでも芽の位置を必死に探したと思うし、少量だけ買って様子を見る選択もできたはずだ。全部を環境や育て方のせいにせず、「球根そのもの」を疑う視点がなかった。それに気づいたのは、土を崩して乾いた芽無し球根を手に取った、その瞬間だった。こればかりは育て方以前の問題だった、そう静かに納得した。
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