大石早生も貴陽も同じ味?スモモを熟させすぎて全部一緒になった失敗体験
2026-01-30
スモモの収穫時期が近づいた夏、庭に甘い匂いが漂い始めた。品種は大石早生と貴陽、どちらも名前に期待して、食べ比べを楽しみにしていた。触ると少し柔らかく、指に果汁がにじむくらいまで待てば、きっと美味しいはずだと思っていた。昼間は蝉の声がうるさく、夜も蒸し暑い日が続いていた。
結局、もう少し、もう少しと欲張って収穫を遅らせた。実がぶよっとして、持ち上げると重みが増している感じがして、これは当たりだと思った。ところが、切って食べてみると、どれも同じような味だった。甘いけど単調で、水っぽくて、品種の違いがまったく分からない。
その瞬間、頭が真っ白になった。せっかく育てたのに、全部同じ味にしてしまったという後悔。大石早生だろうが貴陽だろうが関係なく、ただ熟しすぎたスモモの味しかしなかった。キッチンに広がる果汁の匂いが、やけに生温かく感じた。
当時は「甘くなるまで待つほど正解」と思い込んでいた。早採りは失敗、完熟が正義、そんな単純な考えだった。食べ頃という曖昧な言葉を、自分なりに解釈しすぎていたのかもしれない。
今思うと、実の硬さや色の変化だけで判断していたのが浅はかだった。品種ごとの違いを楽しむなら、同じ基準で待つのではなく、様子を分けて見るべきだった。熟させすぎると、違いそのものが消える。そのことを、身をもって知った夏だった。
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