ぼかし肥料だと思って鶏糞と油粕を追加発酵させたら肥料過多になった失敗談
2026-02-07
「まあ、発酵させれば同じだろ」そんな軽い気持ちでやった判断が、後からじわじわ効いてきた。結論めいた独り言を言うなら、肥料は足し算が簡単すぎると怖い、だった。見た目が似ているだけで性質はまるで違う。あの時はそれに気づけなかった。
時期は初夏、梅雨入り前の蒸し暑い頃だった。家庭菜園の一角で、前年から使っていたぼかし肥料がもう少しで無くなりそうだった。倉庫に残っていた鶏糞と油粕を見て、「これ混ぜて寝かせれば即席ぼかしになるだろ」と思い、バケツで水を足して追加発酵させた。数日後、独特のアンモニア臭が立ち、手で混ぜると熱っぽさを感じたが、「効いてる証拠だ」と都合よく解釈してしまった。
施した直後は不安より期待の方が強かった。「これで今年は勢い出るぞ」と思っていたが、数日後から葉色が妙に濃くなり、触ると柔らかすぎる。朝の湿った空気の中で葉を見ながら、「やりすぎたかもしれない」という言葉が頭をよぎった。胸の奥が重くなって、後悔が遅れてやってきた。
その後は水を多めに与え、しばらく追肥を完全に止めた。雨の日が続いたのが救いだったのか、完全な枯死は免れたが、生育は明らかに乱れた。虫も寄りやすくなり、触るたびに手に残る独特の匂いが、失敗を突きつけてくるようだった。
なぜこんな失敗をしたかというと、「発酵=安全」という思い込みがあったからだ。ぼかし肥料と未熟な有機物の違い、窒素量の重なりを深く考えていなかった。当時は数字より感覚を信じてしまっていた。
今振り返ると、足す前に一度止まるべきだった。匂い、熱、触感、その全部が警告だったのに無視していた。肥料は効かせるものじゃなく、支えるものだと、後から思う。
ぼかし肥料の記事をまとめて見る
タグ