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5cmのホウレンソウにゴキブリ用フマキラーをかけられた日|家庭菜園で起きた殺虫剤トラブル体験

2026-02-08

「それだけはやめてほしかった」。その一言に尽きる出来事だった。順調に育っていたホウレンソウが5cmほどに伸び、間引き菜をサラダで食べるのを楽しみにしていた頃の話だ。ある日、畑を見ると独特の薬剤の匂いが鼻についた。

母が、ゴキブリ用のフマキラーをホウレンソウに吹きかけていた。「虫に食われる前に」「雨が降れば流れるから大丈夫」。そう言われても、頭が真っ白になった。野菜用ではない殺虫剤を食べ物にかける感覚がどうしても受け入れられなかった。

その日は曇りで湿気が多く、薬剤の匂いがいつまでも残っているように感じた。「せっかく育ったのに…」という悔しさと、「もうこれは食べられない」という嫌悪感が入り混じっていた。育っても自分は口にしないと決めた瞬間だった。

結局、その株は観賞用のような存在になり、収穫の喜びは消えた。虫に食われる恐怖が先に立ち、手近なスプレーで済ませようとした判断だったのだと思う。当時は「家庭用だから安全」という理屈がまかり通っていた。

後から振り返ると、虫害よりも人為的なミスの方が致命的だった。焦って対処するより、一晩様子を見る選択肢もあったはずだ。家庭菜園は食べる前提だからこそ、使うものを選ぶ覚悟が必要だったと痛感した。



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