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市販パッションフルーツの種から育てたら花が咲かない…エドゥリス実生でつまずいた初心者の失敗談

2026-02-09

「そのうち咲くだろう」と思いながら、鉢の前で毎日つるの伸び具合だけを確認していた。結局、その年は花を一輪も見られなかった。今振り返ると、あれは最初から少し無理があったのだと思う。

きっかけは春先、スーパーで買ったパッションフルーツだった。果肉を食べたあと、黒い種を洗って乾かし、4月下旬に市販の培養土へまいた。発芽は順調で、5月には勢いよくつるが伸び始めた。葉も大きく、見た目だけは元気そのもの。関東南部のベランダで、日当たりも悪くない。なのに、6月になっても7月になっても、花芽らしきものが見えなかった。

「葉はこんなに茂ってるのに、なんで?」と不安になった。肥料が足りないのか、鉢が小さいのか、それとも水のやりすぎか。調べれば調べるほど理由が増えて、逆に何も判断できなくなった。朝、葉を触るとほんのり青臭く、元気な匂いがする。それが余計に期待を持たせてしまう。「まだ若いだけだ」「夏になれば一気に咲くかもしれない」と、都合のいい考えを繰り返していた。

結局、秋になっても花は咲かなかった。対処といえば、追肥を増やしたり、鉢増しをしたりした程度だ。結果は変わらなかった。後から知ったが、市販果実の種から育てたエドゥリスは、親と同じ性質にならず、花が咲きにくい個体が出やすいという。しかも自家受粉しにくい性質も重なり、初心者にはかなりハードルが高かった。

当時は「パッションフルーツなら実がなる」と思い込んでいた。苗の由来や遺伝のことなんて考えもしなかった。今思えば、花が咲かないのは失敗というより、知らなかっただけだ。最初から品種が明確な挿し木苗を選ぶという発想が、あの頃の自分にはなかった。



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