DCM液肥8-10-5を花付き重視だと勘違いして使いすぎたら葉ばかり茂って不安になった話
正直に言うと、今はもう少し落ち着いて見られる。でもあのときは「やっちゃったかも…」と毎朝ベランダで独り言をこぼしていた。DCMブランドの花工場液肥、表記は8-10-5。リン酸10って書いてあるのを見て、花付きが良くなるに違いないと単純に信じていた。袋を閉じるときのツンとした匂いと、指に残るぬるっとした感触が、今でも妙に記憶に残っているんだ。
使い始めたのは初夏、6月の終わり頃だった。梅雨の合間で、蒸し暑くて風も弱い日が多かった。プラ鉢ばかり並べた南向きのベランダで、花物中心にこの液肥を週1ペースで与えた。説明書通りに薄めたつもりだったけど、「効かせたい」という気持ちがどこかにあったのは否定できない。数週間すると、花芽より先に葉がぐんぐん伸び始めて、「あれ?」と違和感が出てきた。
そのときの気持ちは、期待と不安がぐちゃぐちゃに混ざっていた。「これって成功?失敗?」「もう少し続けた方がいいのか?」と、朝の水やりのたびに迷っていた。葉は元気そうなのに、花数は増えない。そのギャップがじわじわ効いてきて、「リン酸多めって嘘なの?」と誰に向けるでもない疑問が浮かんだ。夜になると肥料袋を見直して、またため息だった。
結局、掲示板でリン酸表記の話を読んでハッとした。P2O5表記のことなんて、それまで一度も考えたことがなかった。実際のリン酸量は数字ほど多くないと知って、頭を殴られた気分だった。慌てて施肥間隔を空け、しばらく水だけに切り替えた。結果として株は落ち着いたけれど、「最初から知っていれば…」という後悔は残った。
今振り返ると、数字だけを見て判断したのが一番の原因だったと思う。当時は「リン酸=花」という単純なイメージしかなく、表示の意味を疑いもしなかった。見直すべきだったのは、成分そのものより、自分の思い込みだったんだろう。あのときのモヤモヤは、今でも肥料売り場に立つと少し蘇る。
液肥の記事をまとめて見る