祖父の盆栽を買取業者に持ち込んだら一山いくらと言われて落ち込んだ体験
2026-01-18
去年の秋、祖父が「もう出来ないから全部売ってくれ」と言ってきた。庭の棚には、黒松や五葉松、サツキなんかがぎっしり並んでいて、土の匂いと針葉の青臭さが混ざった、あの独特の空気だった。高額で買った木もあるって聞いていたから、少しは価値があると思っていた。近所で検索して出てきた買取業者に軽トラで持ち込んだんだけど、ほとんど値段が付かなかった。鉢が割れているものや、仕立て鉢に入ったものは、処分手数料がかかるって言われた。
木の状態によっては元値に関係なく価値は下がるって説明されたけど、その時は頭が真っ白だった。祖父は品評会で賞を取ったこともないし、ただの趣味の陶芸みたいなものだったのかもしれない。本人はすごく大事にしてたのに。
なぜこんな失敗になったかというと、事前に相場を調べなかったのが一番だった。海外向けの需要がメインで、国内ではほとんど売れないらしい。状態が悪いと、素人の盆栽には金銭的価値はないって言われたのが、かなりショックだった。
今思えば、ヤフオクやメルカリで少しずつ出品したほうが良かったのかもしれない。運ぶ手間もかかるけど、少しでも高く手放せたはずだ。複数業者を回るという選択肢もあったのに、急いで決めてしまった。
あの時の祖父の背中を思い出すと、胸がぎゅっとなる。長年育てた木が、ただの処分扱いになるなんて。盆栽はペットのように愛でるだけじゃなく、景観を楽しむものだったはずなのに。自分の判断の甘さが悔しかった。
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