フェイジョア『アポロ』で摘蕾を忘れて花ばかり咲き、実がほとんど付かなかった初夏の失敗体験
2026-01-30
6月上旬、関東の庭で地植えしているフェイジョアのアポロが一斉に開花した。朝から日差しが強く、白と赤の花びらがやけに目立って、正直きれいだなと思って眺めていた。花数が多くて、枝先までびっしりだったのに、その時は何もせずに放置してしまった。あとから思えば摘蕾という言葉すら頭に浮かばなかった。梅雨入り前で風も弱く、葉の裏の湿った匂いと、花の甘い香りが混じっていたのをよく覚えている。
しばらく経ってから、あれだけ咲いたのだから実もたくさん付くだろうと勝手に期待していた。でも結論めいた独り言としては、待てど暮らせど実が増えない、だった。毎年人工授粉もしなくても結実していたので、今年も同じ感覚で構えてしまったのが甘かったんだと思う。
花が落ちて、枝先を指で触ったときの感触が今も残っている。硬い蕾の名残があるはずなのに、スカスカで、風に揺れる葉だけが残っていた。その時にようやく不安になった。期待していただけに、胸の奥が少し冷える感じがしたし、写真を撮っていた自分が間抜けに思えた。あんなに花があったのに、どうして、と何度も庭を見回した。
今振り返ると、花数が多すぎる状態そのものが失敗の入口だった気がする。前年までうまくいっていた経験が判断を鈍らせて、今年の樹勢や天候の違いを見ようとしなかった。梅雨前の乾燥や、その後の急な暑さもあったのに、同じやり方で大丈夫だと決めつけていた。
あとから考えれば、花を見て満足せず、実を育てたい年なのかを自分の中で整理すべきだった。全部を活かそうとせず、減らす前提で眺めていれば、結果に対する気持ちも違ったと思う。花を楽しむのか、収穫を期待するのか、その切り替えを曖昧にしたまま初夏を過ごしたのが、この失敗の核心だった。
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