園芸の失敗談データベース
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クチナシを地植えしたら一晩で新芽が消えた話 オオスカシバ幼虫に気づけなかった初夏の失敗体験

2026-01-30

初夏、6月の蒸し暑くなり始めた頃、初めてクチナシを地植えにした。場所は関東の住宅地で、日当たりは午前中だけ。植え付け後しばらくは順調で、葉もつやつや、新芽も少しずつ伸びていた。ある朝、ふと見ると先端の柔らかい新芽だけがごっそり消えていた。フンも見当たらず、風で折れたのかと首をかしげた。前日まで確かにあった若芽が、噛みちぎられたような跡だけ残して消えていた。

その時は「まあそのうちまた出るだろ」と思った。結論めいた独り言としては、何も見えないと油断するものだな、だった。葉が全部なくなったわけじゃないし、香りを楽しむ時期でもない。正直、深刻に考えていなかった。

数日後、同じことが繰り返された。今度は蕾の根元がかじられ、葉脈だけが残っている。触ると指先に青臭い匂いが残り、胸の奥がザワっとした。怖いというより、気味が悪い。毎朝見るたびに被害が増え、だんだん不安になってきた。夜、窓を開けるとクチナシの甘い香りが流れ込み、それが逆に不安を煽った。

後で分かったのは、オオスカシバの幼虫だった。昼間は葉裏や枝にぴったり張り付いていて、本当に見えない。フンが落ちていない時期もあり、存在に気づけなかった。当時は「毛虫=目立つ」という思い込みが強く、巨大な緑色の幼虫が枝と同化しているなんて想像もしなかった。

今思えば、葉が一部だけ不自然に減っていた時点で、裏側や枝の付け根まで見直すべきだった。香りが出始める前から被害は始まっていた。早めに気づいていれば、あそこまで新芽を失わずに済んだかもしれない、と今でも少し悔しい。



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