10月に入ってから急増したチュウゴクアミガサハゴロモを見誤った話 白いフワフワを潰して安心した自分の失敗
正直に言うと、あの白いフワフワを見たときは「気持ち悪いけど、潰せば終わりだろ」と思っていた。10月に入って少し涼しくなった頃、庭木やハーブの枝先に白い綿みたいなものが付いているのに気づいた。最初はゴミかと思ったし、動いたのを見てやっと虫だと認識したくらいだ。「とりあえず今いるのを消せばいい」。そう考えてスプレーを吹きかけ、目に見える個体がいなくなったのを確認して一安心していた。あの時点では、それで済んだ気になっていた。
その白いフワフワが目立ち始めたのは10月上旬。晴れた日が多く、日中はまだ少し汗ばむくらいだった。庭のタイムや低木の細い枝に、白いモヤモヤが点々と付いていた。近づくと、予想以上の勢いでピョンと跳ねる。「え、蛾?」と一瞬身構えたが、形も動きも違う。ターボライターを手に取ってみたものの、跳躍力が凄くて焦ったのを覚えている。結局、殺虫スプレーで対処したが、枝そのものには特に何もしていなかった。
数日後、別の枝にも同じ白いものが付いているのを見つけた時、胸の奥がザワッとした。「あれ? もういないはずじゃなかった?」という不安。潰したはずなのに、むしろ増えている気がして、気持ち悪さと焦りが一気に来た。「ちゃんとやったつもりだったのに…」。庭に出るのが少し嫌になったし、植物を見るたびに白い影を探してしまう自分がいた。
調べ直して、ようやく枝の中に卵が残っていることを知った。白いフワフワは成虫や分泌物で、問題はその奥だった。冬越しする卵が細い枝の中に産み付けられていて、表面を消しただけでは意味がなかったのだ。結局、白い部分が付いた枝先を剪定して切り落とし、袋にまとめて処分した。全部終えるのにかなり時間がかかったし、「最初から知っていれば…」と何度も思った。
今振り返ると、失敗の原因は完全に思い込みだった。目に見えるものだけが問題だと決めつけて、枝の状態まで考えなかった。10月ならもう終わりだろう、という勝手な季節感もあった。虫のことは嫌いだから直視せず、最低限で済ませようとした結果だと思う。
次に同じ状況になったら、白いフワフワだけで判断しない。枝の質や太さ、どこに付いているかまでちゃんと見る。切るのが怖くても、放置して春に増える方がもっと怖い。あの時の「もう大丈夫だろ」という軽さが、一番の反省点だった。
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