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新苗のバラを買ったら根元にコブ…ノイバラ台木の癌腫に半年後まで気づけなかった失敗談

2026-01-29

正直なところ、今もこの株をどう扱うのが正解だったのか、自分の中で完全には割り切れていない。結果だけ見れば花も咲いたし枯れてはいない。でも「最初に気づけなかった」という事実が、ずっと胸に引っかかっている。あのとき根元をもう少しちゃんと見ていれば、と何度も思い返す。まあ仕方ないか、と自分に言い聞かせつつも、どこかモヤモヤが残ったままだった。

購入したのは秋の新苗で、場所は関東平野部。届いた直後はまだ暑さが残っていて、植え替えは気温が少し落ち着いた10月中旬だった。鉢から抜いたとき、根の側面に小さな硬いコブがあったけれど、「輸送中の傷かな」「台木の個体差かな」と軽く考えてしまった。ノイバラ台木だし、よくわからないままそのまま植え付けた。冬越しして春を迎え、芽吹きも普通、花も咲いたから完全に安心しきっていた。

後から癌腫の話を知ったとき、背中がゾッとした。「もしかして、あれ…?」と頭の中で植え替えの記憶が何度も再生された。調べれば調べるほど、ノイバラ台木は癌腫に抵抗性がない、半年保証では発症に気づけない人が多い、そんな話ばかり目に入る。「なんであのとき深く考えなかったんだろう」と後悔が押し寄せてきた。不安で鉢を持ち上げるたびに、根元を覗き込んでしまう自分がいた。

当時は、癌腫という言葉自体が遠い世界の話だった。プロの畑で管理されている苗だから大丈夫だろう、という思い込みもあった。新苗だから安全、大苗よりリスクが低い、そんな曖昧なイメージに頼ってしまっていたんだと思う。ノイバラ台木の圃場自体が汚染されていれば、新苗でも完全防除は不可能だなんて、その時点では知る由もなかった。

今になって思うのは、植え替え時の観察を「作業」として流してしまったことが一番の反省点だ。コブが小さくても、違和感があったなら一度立ち止まるべきだった。隔離して様子を見る、記録を残す、そういう選択肢もあったはずだ。結果論だけど、「元気だから大丈夫」という判断は、思っている以上に危ういものだったんだな、と今は感じている。



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